先月からキックボクシングジムに通っている。格闘技が好きとか強くなりたいとかそういう不純な動機ではなく、純粋にモテたくて通っている。
なんでも形から入るタイプのおれは当然かっこいいウェアでジムに行きたいのだがそうもいかない。ジムでのかっこよさはウェアではなくサンドバッグを叩く音で決まるからだ。ドバンズバンと鳴る人もいればペチンパチンと鳴る人もいる。おれは後者だ。ペチンパチンと鳴らしてるのにウェアだけかっこよかったら形から入ったのがもろにバレてしまう。それはかっこよくない。だからあえてしょぼいウェアを着て行って「そもそもそんなに気合い入れてないっすけど」感を演出している。早くかっこいいウェアでドスンズバンと鳴らしたい。
まぁ周りの人は他人のウェアなんか見ちゃいないから好きな服着てきゃいいんだけど。

漫画家、イラストレーター。東京都在住。1988年生まれ。